テレマークスキー⑪

 今日のテーマは、テレマークスキーの外向外傾について書いていきます。
 昨今、板幅がワイドな傾向になってきていたり、幾分ロッカー形状になっていたりと、新雪や、湿雪にも対応できる板が主流となってきているようです。板幅が広くなることによるメリットは、両膝が離れているので、細かい動きやスキーターンに入る迎え角が作り易かったりと、利点は大いにあろうかと思います。BCでは、クライミングスキンで登行する場合も軽い雪では板の沈みを防ぎ、滑走の際も浮力もあり、バンクを得やすくターンし易いなどの利点があろうかと思います。こういう状況の中で外向外傾は特に意識しなくてもスキーはターンしてくれますし、むしろ外向外傾は無用の長物になるかもしれません。しかし、一般ゲレンデや、BCでの固い雪など、スピードコントロールが必要になった場合は、やはり外向外傾は必要だと私は思います。
 テレマークターンの初歩過程では、体ごと回ってもさほど問題ではないのですが、条件が難しくなればなるほど外向外傾の体の逆ひねりは大切になってきます。特に、テレマークスキーは踵がフリーになっているため、小指球側でエッヂを捉える必要があるため、アルペンスキーに較べるとエッヂングがどうしても弱めになってしまいます。よって、コントロール(制御)するような状況では、より外向外傾を意識することが求められます。 
 私事で恐縮ですが、2010年度指導員受験に際し、須原でトレーニングをしていたころがありました。その日は曇り空の気温が下がったままのほぼアイスバーン状態でした。外向外傾ができにくい苦手な左ターンで、ズルっとターンがずれて腰が回ってしまっていました。外向外傾はそこそこ意識しているのですが、やはり腰が回ってしまうのです。いろいろ試行錯誤して解ったのは、左ターンの際に内足と外足の前後差が一方のターンより小さめだったのです。これにより、外向外傾が甘くなってしまい腰が回ってしまっていたのです。このように、硬いバーンや難斜面では、前後スタンスをいつも以上に少し広めにとってやることで、適切な外向外傾姿勢が維持されることがあります。もちろん、ほんのわずかですが、苦手なターンの際には、見た目にはわからないほどの、極僅かな外側への外向を意識する必要があろうかと思います。 
 これらの外向外傾のイメージは、以前触れましたプルークボーゲンの体の使い方を意識することが大切です。

アルペン板でもテレマーク板でも用具は進化しています。よって技術も変わってきました。ですから外向外傾も昔に較べるとオーバーではなくなっていますが、スキー人口の減少の影響で空いたゲレンデや性能の良くなったピステンなど、という事もあり、ターンの高速化現象に拍車がかかっています。これはゲレンデに限らず、BCでもより高速で滑走したり、より急斜面に挑んだりする傾向にあるようです。そういう懸念から、SAJの指導員研修会では横滑り系からパラレルターンへの発展カリキュラムを取り入れたりしているようです。
 TAJではどうか?という事ですが、私が受験合格した年度は2年前ですが、当時も基本的な外向外傾というのは必須でしたから、今でもそういった芯は変わりがないと思っています。
 そういう流れとは別に、個々がどこまで正対でどこまで内傾するか?というテーマは持ち続ける必要があり、それぞれが引き出しを多く持つことで自己流を含めた実践技術が組み立てられ、それぞれの斜面を攻略することができるようになるのでしょう。ただし、あくまでも普遍的なものはいつの時代でも変わらないという事になろうかと私は思っています。
 以上、何かあればコメントいただければと思います。

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この記事へのコメント

鰤鯛鱒鮎
2020年03月11日 07:12
 昭和世代ですので、最近のスキー事情には疎いという事もあり、技術選の動画を見てみました。

https://www.youtube.com/watch?v=n86w-BbeqKM

 当然の事ながら、皆さんとんでもなく上手な訳で、こりゃ凄い。一説では今のカービングスキーでハイスピードターンするとトップ選手では最高4Gとの事。深く腰を曲げて、横Gで更にスキーをたわませると、あのような滑りが可能となるんですね。
 で、一般スキーヤーが技術選のイメージで練習すると、ランダムに軌跡が交差し・・・

https://www.youtube.com/watch?v=TJU4BmhPZUY
と、こうなるのはある意味当然。

 ゲレンデスキーは今後どういう方向に行くんでしょうかね。やっぱりハイスピードでカービングの横Gを楽しむのかな?その場合の「基礎」とは?
 いろんなスキーがあっていいと思いますが、例の須原の中学生テレマーカー君の動画、ありましたよ。自然な外向外傾をとってますね。教えた方が上手なんでしょう。

https://www.picuki.com/media/2251551312775000847
いいぞいいぞ!!BCも楽しいぞ!!

 地元から何人も冬季オリンピック選手が出ていますが、全世代でスポーツを楽しむベースが根付いて欲しいなと思っています。
asai
2020年03月11日 07:46
 鰤鯛鱒鮎さん、おはようございます。書き込み、ありがとうございます。
 技術選の動画ですね。昨年のモノですが、なんていうか、特に女子選手の小回りはどこか痛々しさを感じてしまいます。男子に追い付けという事で、後半のエッヂングが詰まって見えてしまうのですね。素人がすみませんが、そんな印象を持ちました。
 男子では、井山選手や丸山選手が自分は好きですね。特に丸山選手は、ためになる動画をたくさん発信していて、勉強になります。
 個人的には、昔の悪雪滑降とか、ナチュラルコブバーンなどを取り入れて欲しいかなと思います。
 ただ、現代では、安全な競技が大前提で無理だとは思いますが、なかなか素人には解らない部分があり過ぎますね。

須原の中坊テレマーカー君はまさしく彼ですね。
テレマークスキーの技能テストではレベル1くらいだとは思いますが、コツを覚えればすごく上手になりますね。素がよろしいです。フォールラインから山まわりの部分は結構きれいなので、あとは谷まわりクロスオーバー部分での感覚を身に着ければかなりレベルアップするでしょうね。